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 下北沢の街は、まるで彼のデビュー戦を祝うかのように華やいでいた。神輿で賑わう喧騒とした街中を抜け、僕は北沢タウンホールへと急いだ。そう、今日の僕のお目当ては祭りではなく、山下考亮のデビュー戦を見ること、いや『プロキックボクサー・コンボイ山下の誕生日を祝うこと』だった。
会場に着いた。記念に買おうと楽しみにしていたパンフレットは、若手中心の興行のため販売されておらず、対戦カードが印刷された紙を1枚渡されただけだった。しかし、彼はやってくれた。ファイティングポーズをかっこよく決めた選手達に混じって、一際目立つコンボイの姿(注:対戦表に使われた写真は左の表題写真)。これで、ハートを鷲掴みにされたファンも多かったことだろう。
でも、試合はお遊び無しのハードファイト。結果として、君はデビュー戦を白星で飾ることはできなかった。だけど、それもいいじゃない。それも君らしさかもしれない。あのファイトを見た人で、君を攻めるものは誰もいないよ。それより僕は、ここから這い上がるコンボイが見たい。試合を終え、控え室に帰った君が、涙をこらえ、肩を震わせていたことを人伝てに聞いたよ。そんな君だから、次はリング上で『あの笑顔』を見せてくれると思う。技術や体力を超えた君の『人間対人間のドロドロの戦い』は、見ていたみんなのハートに響いたはず。濃厚な第一試合を提供してくれた『二人の挫けぬ男達の勇気ある戦い』に、会場が温かい拍手で包まれたのが何よりの証拠だね。
だから今日は、『プロキックボクサー・コンボイ山下の誕生』に乾杯!!
ついに、コンボイ山下リングイン!コールに答えて馬場さんのモノマネで「アッポー!」
記念すべき第一撃は、右のロー!両者デビュー戦ということで、お互い序盤の動きは硬かった。
蹴り足を取って、ローやパンチを返す作戦に出た木塚。1R早々、コンボイは不運にもバランスを崩し、ファーストダウンを奪われてしまう。
しかし、『転んでもタダでは起きぬ』コンボイ山下。その後すぐにパンチで反撃を開始。右ストレートで顔面を捉えると…
膝がガクッと落ちた相手に、間髪入れずに追撃ラッシュ。「もしや!」の期待に観客も1Rからヒートアップ!
2R、木塚の一瞬の隙を突いたハイキックで大きくよろめいたコンボイ。ロープに寄りかかってダウンを免れるも、蹴られた瞬間の「しまった!」という表情がピンチを象徴した。
しかし、この男は諦めない。壮絶なパンチの打ち合いから、偶然(!?)のクロスカウンターがヒット!2Rは両者一進一退の攻防に。
3Rまたまた、打ち合いからあごに左フックをもらったコンボイ。さすがに、これは堪え切れず2回目のダウン。
満を持して、『16文ハイキック』炸裂!!一発逆転はならなかったが、『執念の人』は試合終了まで手を抜かず、観客を沸かせた。
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